一人が好き。でも寂しがりやの人生後半戦

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観たいのは一枚だけ。どうしても会いたくて国立近代美術館へ

皇居のほど近くにある国立近代美術館。
日本絵画が多いと聞いていたので、なんとなく今まで足が向かなかったのです。


でも、ルソーの「アンデパンダン展に参加するよう芸術家たちを導く自由の女神」
があると知り、どうしても見たくなりました。


一枚の絵だけを目的に、美術館に行くのも素敵じゃないかと。


竹橋の駅から地上に出て、信号を渡れば、もう近代美術館、MOMATが見えてきます。

国立近代美術館

検温をしてもらい、消毒をして中へ。
今日は企画展はスルーして、所蔵作品展示に直行。


MOMATは作家・原田マハさんいち押しの美術館だそう。
見せ方がすごいのだ、と著書に書いてありました。


エレベータで4階に上がり、そこから2階まで展示が続く。


岸田劉生の「道路と土手と塀」、セザンヌの「大きな花束」など目玉の作品を観つつ、
階下に降りていく。

セザンヌ 大きな花束 ポストカード

そして、ふと気づきました。
空間の使い方がすばらしくて、最高の居心地の良さを作っているのだと。


国立近代美術館 くつろぎの場所

そして、近くで観た絵を、少し進んで振り返って観ると、はっとするのです。
なんて、素敵な絵なのだろう、と。


他の作品とからみ合ったり、壁が額ぶちのようになったりして、近くで観た印象とはまたちがった形で現れる。


心を打たれ、何度も戻って、作品を見直しました。


そして、いよいよルソーの「女神」と対面。

ルソー 女神 MOMAT

この絵は、正規の展覧会に受け入れられない作品を展示する、アンデパンダン展への
出展を、自由の女神が促している情景を描いたもの。


絵を抱えたたくさんの芸術家が、次々と建物に入っていく。


自由に生きていいよ、自由に表現していいよ、というメッセージが心に響く。


心が解放されるような気がしました。
絵を観て、こんな気持ちになったのは初めてです。

ルソー 自由の女神 MOMAT

何度も振り返って観ました。


この美術館の解説文は、簡潔で温かみがあります。
ほとんどの場所で写真の撮影もできます。


心が疲れているときも、元気をチャージしたいときも
ぜひこのMOMATに行ってみてほしい。


常設展示はとてもすいているし、週末の官庁街は不気味なほど人がいません。


この空間を満喫できて、なんと入場料は500円です。