「真面目だからね」って言わないで
小心もので、不器用。
小学生のときから、授業中に回ってきた手紙を中継しただけなのに、見つかってなぜか私がこっぴどく怒られたりということが間々あった。
怒られるのは面倒だし、要領よくできないのなら真面目に生きるしかない、と思って学生時代は優等生をし続けてきた。
その名残で今でも職場では、上司からの要求に忠実に答えようとつい、がんばってしまう。
結果、できないことまで無理してしようとし、空回りすることも多い。
そして同僚に「あなたは真面目だからね。だいたいでいいんだよ」と言われる。
優しさからの言葉だということはわかっている。
でも、「真面目だからね」と言われるのが私はいちばん嫌い。
要領が悪いというのがほんとのとこだと思うから。
心を病む人にも、真面目な人が多いという。
それはそうだろう。
だが、学校でも家でも、真面目にすることを強く求めらる社会で、真面目に努力するのは当然のことではないだろうか。
今さら「適当でいいよ」って言われても困ってしまう。
実社会では、真面目より、面白いとか独創的なほうがメリットが多いことはわかっているのだけれど。
今の子どもたちは、ひと昔前よりも求められることが多く、真面目な子が多いように思う。時々心配になる。
そんなに、すべてに頑張りすぎなくていいよ、と言ってあげたい。
どうせなら、東大に行けるくらいの優等生だったらよかったな。