高齢の母に弱音をはく…情けない私
母は81歳でひとり暮らし。
若いころからあまり体力もなく、心配性。そして少し過干渉。
だから、私は成人してから距離をたもった関係をつづけてきた。
特に、反対を押し切って結婚してした手前、どれほど結婚生活でつらい思いをしようとも、母には何も話さずにきた。
しかし、ここにきて、主人の在宅勤務が長期化し、私はストレスをためこみ、収集がつかなくなった。
整形外科の通院に付き添った帰りに(私は定期的に様子を見に手伝いに行っている)、
久しぶりにイタリアンレストランでランチをしながら、あろうことか、81歳の心配性の母に「結婚以来、最大のピンチだ」と思いのたけを吐露してしまった。
すると母は、
うまくいくように工夫することが大事。
息が詰まるのなら、私の世話に行くからとたまにこっちに泊まりにくればいい。
リフレッシュすれば、働いてくれて、そのおかげで生活できていることをまた、感謝できるようになるでしょう、と静かに言った。
最近ぐっと年をとったと感じていた母に、これほど冷静にアドバイスをもらえるとは、思ってもみなかった。
いつからか、自分のほうが立場が上、と傲慢になっていたかもしれない。
そうだ。いつも日帰りで様子を見て、少し手伝いをして帰っていたけれど、片道一時間半もかかるのだから、一泊すれば私の体もらくになる。前から気になっている押し入れの整理などもできる。
主人もたまには私がいないほうがリラックスできるにちがいない。
お母さん、ありがとう。
ほんとに久しぶりに心からの感謝の気持ちを持てた。
ロダン作、地獄の門。いじわるな私はこのままでは地獄行き、ふとそんなんことも考えてしまう今日このごろ