一人が好き。でも寂しがりやの人生後半戦

楽しくて少し知的な生活を目指すアラフィフのブログです

みんな山下清になりたい…放浪して芸術を生み出す人生

軽い障害を持つ山下清は
幼いころから絵が上手で


浅草の街の活気のある日常や
ちゃぶ台を囲む家族を鉛筆で描いた
小学生のころの絵は
すでに見るものの心をとらえます


普通学級になじめず、
千葉にある養護学校に通うようになると
絵の才能が開花され、目を見張るような
緻密な貼り絵を作成し、絵画の大家にも
認められるようになったそうです


面白いのは18歳くらいから
度々学園を脱走し、日本各地を放浪したこと


リュックにほんの少しの荷物を詰めて
清は日本を旅する
このリュックは展示されていました。
縫い目がほつれるほど、使い込んでいて
どれだけ放浪していたかがうかがえます。


駅の待合室で寝たり
親切な人にご飯をもらったり
住み込みで働いたり


そして戻ってくると記憶をたよりに
すばらしい作品を作り上げる


本当にすばらしいんです


訪れた人がこれほど熱心に見入っている
美術展は初めてです


近づけば超絶技巧に驚かされ
遠目で見ればその美しさに圧倒される

長岡の花火という、有名な作品
これはポストカードですが
観衆一人ひとりを細かく描かれていて、
歓声が聞こえてきそうです
花火の美しさは言わずもがな


障害を持ち、放浪して絵を描き続け
天才画家ともてはやされるようになった
清の人生に思いを馳せながら
人々は何を感じているのでしょうか


こんな生き方をしてみたい…


少ないない人が
そう思っているような気がしました


展覧会チラシ
どんな方にもおすすめできる美術展です
(新宿SOMPO美術館、9月10日まで)