読みやすくウィットに富むエッセイで幸せな気分に
池内紀(おさむ)さんのエッセイを
図書館で偶然手にしました
ドイツ文学者で、カフカなどの研究で
知られる方ですが、
この本は山と温泉が大好きな筆者の
紀行文のようなエッセイです
あっぱれなほど読みやすい文章で
時々クスっと笑ってしまうような
小さな事がらがさりげなく書かれていて
とても気持ちよく読めます
ひとりで行動するときって
周りの人のことが気になってしまうものですが
その観察眼がおもしろい
そして、自分との対話もね
この方、山と温泉をこよなく愛していて
車を使わず、電車とバス、そしてタクシーで
山へ行く
そんなところも親近感がわくのですが
必ず山の麓の、昔ながらの温泉宿に
泊まるのです
その贅沢なかんじがすごくいい
あぁ、マネしたい!
でも、調べてみたら4年ほど前に
心不全で亡くなられている、79歳で
山にたくさん登って
多くの方と文学を語り合って
心不全で80歳前に亡くなる
理想の生き方、亡くなり方です