寝室に一枚の絵を
昨年、長男が独立したことをきっかけに自宅の壁紙を張替え、部屋割の変更などをした。
私たち夫婦の部屋は東に大きめの窓があり、朝の光を存分に楽しめて気に入っている。
シンプルが大好きな私だが、絵の一枚くらい飾ろうと、昨年の夏に倉敷の大原美術館に行ったとき、額装されているラウル・デュフィの絵(もちろん印刷)を買ってきた。
壁紙を張り替えた寝室のまっさらな壁に、穴をあけるのが案外勇気がいって、なかなか思い切れなかったのを、やっと飾ることができたのが半年後。
一枚の絵で、これほどまでに癒されるのか、と感動した。
デュフィは印象派の画家。モネやルノアールほど名を知られていないけれど、マティスに似た明るい色彩とタッチが若いころから好きだった。
一般人の寝室を飾るのに、ちょうどいいかんじの画風だと思う。
この絵のタイトルは「ドーヴィルの競馬場」。
華やかな雰囲気だけど、落ち着いた色合い。
本当はもっときれいな青なのだけど…。
お気に入りの絵とともに寝るのは想像以上の幸せだとわかると、ほかの絵も飾りたくなってきた。
でも、そんな広い壁じゃないし、絵同士が喧嘩するのも嫌だし…と思っていて、ふと気づいた。
時々掛けかえればいいんだ!
このくらいのサイズだったら、できる。
また、楽しみが増えた。