30年の時を経た振り袖
一浪していたため
一年遅れの私的な成人式をする姪が
私と姉が着た振り袖を着ると言う
30年近く、ずっと実家の箪笥に
眠っていた振り袖です
どうなっているか心配しながら
箪笥から取り出すと
昔と変わらないあでやかな
ずっしりとした質量のきものが現れました
まるで幽閉されていたお姫様が
長い年月を経て現世に現れたみたい
姉は若いころ
「そんなもの買うなら車を買ってほしい」
とのたまっていた(バブル世代!)
私はこのきものの質感が好きで
結婚式に呼ばれると、ほとんど
これを着て出席していたように思う
思い出のきものです
衣紋かけに吊るされた
きものはなんか嬉しそう
器物百年を経て精霊を得ると言うそうですが
まだたった30年だけど
その感じが少しわかるような気がしました
凝った帯の結び方、着付けの技術を持つ方
尊敬します
すばらしいですね