お茶のお稽古を通して
四季の移ろいを感じ、感動したり
励まされたりする、そんな内容の本です。

特別な所へ行かなくても
日本には四季があるのだから
季節に身をゆだねれば、
癒され、心豊かに暮らせる。

当たり前と言えば当たり前のことですが
日々の忙しさにかまけ、
目の前のことをこなすことに懸命になっていると
なかなかそんなゆとりが持てない…。

だから、一週間に一回、
お茶のお稽古に行くということが
とても大事な時間なのでしょうね。

お茶の先生のお宅の庭で四季を感じ、
選ばれた掛け軸と活けられた花で
先生の思いと季節をくみ取る。

大切にお道具を扱い
心をこめてお茶をたて

吟味された季節の和菓子を目と舌で味わい
丁寧に入れられたお茶をいただく。

すてきな時間です。

節季ごとにエピソードが書かれています。
天気予報などでよく耳にするけれど
24節季のことはよくわかっていなかったので
ありがたく、一つひとつ大切に読みました。

季節とともに変化して
一瞬の光や樹々を吹きすぎる風に心を立て直し
降りしきる雨音に身を任せて自分を癒す…

こんな文章が心にすっと入ってきます。

樹木希林さん主演で映画化されたのは
この前編のようです。そちらも読みたくなりました。