トイレの神様を信じる
家事のなかでもっとも嫌いなのは掃除。
でも、トイレの掃除だけは好き。
特に心がざわざわするときには、たっぷりと時間をかけてトイレを掃除する。
小さな洗面台から始まり、便座の裏側はもちろん、便器の下のほうや、床まで、
とにかく丁寧に拭く。
自分で縫った雑巾を使って。
心をこめて、磨くように拭く。
少しずつ、心が整っていく。
お坊さんなども、修行で丁寧に掃除をするというが、やはり同じように心を整えるためなのだろう。
トイレは小さな空間なのがよい。
いちばん汚いところを美しくするという達成感も気持ちよい。
そしてたぶんトイレには神様がいる‥。
トイレの神様の存在を感じながら、今日もピカピカに磨きあげた。