生プルーンでよみがえる
20年近く前、北海道をキャンプしながら二週間ほど旅していた。
途中、疲れのせいでぐったりして困っていたとき、プルーン畑を通りかかった。
生プルーンなるものを初めて見た私は、売られていた生プルーンを買い求め、その場でほおばった。
あっという間に一人で5個くらい食べてしまった。
美味しいというより、身体が欲しているという感じだった。
そしたら、ものすごく元気になったのである。
よみがえった、という言葉がいちばんぴったりかも。
それ以来、生プルーンは私の中で特別な存在となった。
旬が短いというのも、特別感があっていい。
残念ながら、昔のような「よみがえった!」というあざやかな効果はないものの、
猛暑で疲れた身体にも、じんわりと効いてくる気がするのである。
今年のプルーンも、とても美味しい。
ほどよい甘みと少しの酸味で品がよい。
栄養のこととか、けっこう考えて食事をするほうなのだが、このプルーンを見ると、
身体が欲しがるものを食べるのがいちばんいいんじゃないかと思えてくるのだ。