一人が好き。でも寂しがりやの人生後半戦

楽しくて少し知的な生活を目指すアラフィフのブログです

歩けばいい 苦しい思いを一歩一歩つぶしつつ


職業も境遇もちがう女性たちが
それぞれ思いを抱えて山に登る様子を
短編のように描いていくのですが


主人公はその都度変わっていく


湊かなえさんの「山女日記」

前回では職場でアドバイスをくれた人
っていう軽い存在だった女性に

次の回ではスポットを当ててみたり


登場人物は互いに
微妙に関わっていて


終盤のニュージーランドでの
登山ツアーには登場人物の何人かが
参加している


最終話の “山フェス” に出向く
女性の思いはとてもよくわかる


一人が好きで
自由に動きたいのだけれど
でも、ともに山を楽しむ友人もほしい


互いの価値観を邪魔せずに
だけど
「すごいね」「きれいだね」って共感しながら
山でともにコーヒーを飲める友人…


実際に存在する山の様子もよくわかるし
私のような初心者がトライしようとする様子は
微笑ましい


悩みはいろいろ
山もいろいろ
体力もいろいろ


私なんかでも山が好きになっていいのかな
そんなふうに思わせてくれます


そして、この本を読んでいるあいだは
とても心が穏やかでした


イヤミス(嫌な気持ちになるミステリー)の
女王と言われる湊かなえさんですが
こんな本も書かれていたのですね


ドラマ化もされていたようで


図書館で借りましたが、すぐに
文庫本を購入しました

星月夜本棚で永久保存です