不思議の世界を感じる本が好きなんです。
それにしてもこの本はほんとうに不思議。

映画にもなった「日々是好日」で知られる
森下典子さん。

とても知的でセンスある文章を書かれる方です。

森下さんは雑誌の取材で、人の前世を
見ることができるという女性に会い
自分の前世が
「ルネッサンス期に活躍したイタリアの彫刻家」
であると知らされます。

もちろん、すぐにそんなことは
信じられなかったのですが
色々な偶然が重なったり
どうしても嘘を言っているとは
考えにくい状況におちいり…

彼女は必死にその彫刻家や
周辺の人々について調べ始めます。

そして矢も楯もたまらず
フィレンツエに飛び現地の人の協力を得て
さらに調査を進めていきます。

するとバラバラだったパーツがつながり
つじつまがあって行ったり
偶然のひと言ではすませがたい
不思議な出来事が起こったり…。

森下さんは
読む人がどう感じてもかまわない、
ただし、書いてあることはすべて真実
と断言しています。

私も彼女は嘘など言わないと思う。

では、前世って、ほんとうにあるの？

ぐるぐるぐる…不思議の世界が
回転していく。

読みながら、ちょっと普段とはちがう
意識レベルになっている自分がいました。