一人が好き。でも寂しがりやの人生後半戦

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家族をしばってはいけない 「6月の雪」で改めて



台湾を舞台にした乃南アサさんの
「6月の雪」。
父の勤め先の関係で祖母と二人で暮らす
32歳の未来(みらい)が主人公です。


高齢の祖母が大けがをして入院。
未来が新たな夢に向かって歩もうとした矢先
祖母が認知症でもあることが明らかに。


未来は長く世話になってきた祖母と離れ
自分の夢を追いかけてよいのか悩みます。


でも、祖母は背中を押すのです。
「やりたいことをおやんなさい」と。


叔父も言います。
「反対なんてできないだろう。
未来の人生なんだから」


過干渉の両親のもとで育った私は
何かというと
「疲れるからやめときなさい」
「危ないことはやめなさい」
と言われ続けてきました。


愛情はたくさんかけてもらったけど
家にしばりつけようとする親でした。


一度でいいから
「やりたいことを思いっきりしてみなさい」
と背中を押してほしかったな。


「6月の雪」は
家族の中での個の尊重という
大きな問題も根底に流れていて
静かに考えさせるのです。

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