一人が好き。でも寂しがりやの人生後半戦

楽しくて少し知的な生活を目指すアラフィフのブログです

2ページ読んで惹き込まれた。井上靖の「氷壁」

2年前に上高地に初めて行き

その素晴らしさに感動しました

毎年行きたい!と思ったほどです


そして今年の9月、大学時代の友人3人と

上高地へ一泊の旅に出かけることにしました

この3人で旅行に行くのは19年ぶりです


そこで、上高地のことを

もっと知っておきたいと思い

作家の井上靖さんが

上高地の先の徳澤の山小屋で

実際の事件を元に執筆したという小説「氷壁」を読み始めました


最初の2ページほど読んでびっくりです


もう、惹きこまれてしまった!


なんという魅力ある小説でしょう


昭和20年代に書かれたものですが

再販で読みやすくされていることもあり

するすると文章が進んでいきます


今ではあり得ない日常の行動も

自由の空気感をまとっていて愉快。


列車の中で煙草を吸うとか

会社のデスクに腰かけて電話するとか

お給料の前借りをするとか…


あぁ、子どものころに見ていたドラマとかは

こんな世界が普通だったかも。


今ではNGなこれらのことも

女性の美しい言葉づかいも

全てが新鮮で


現代を生きる私たちが

心の奥底にしまい込んで蓋をしていたものが

ぐらぐらと揺さぶられて

それはちょっとした快感でもある


文豪はやっぱりすごいです。

外からは見えない人の心のうごきをすくい上げ

繊細に言葉をつなげ、物語として展開していく


これから先の展開が楽しみです

味わって読んでいきます